ハーレーダビットソンHarley-Davidson Thrashin Supply Co マフラー セラコート耐熱塗装

 マフラーをブラックアウトするカスタムが最近流行りです。

今回はハーレーダビッドソン Harley-Davidson  Thrashin Supply Co(スラッシンサプライ)のマフラーセラコート(耐熱塗装)のご依頼です。

ステンレスマフラーは、錆びに強いのが特徴ですが、使用年月が経つと、酸化により茶色っぽく変色してきます。それはそれで味があって良いのですが、セラコートを施工するのもおすすめです。

綺麗な状態を維持することは、まめに磨く事が重要ですが結構労力が必要です。写真ではデイトナの焼け取りを使用しましたが、この状態にするまでに日が暮れてしましました。濃い色に酸化した箇所はかなり磨きこまないと、修復出来ないようです。

オートバイは自動車に比べると、小排気量、高出力、高回転エンジンです。そのためマフラーは、時に赤熱するほどの温度に達することがあります。

鉄は、およそ600度で赤熱します。国産塗料の耐熱塗料はほとんどが600度が限界です。それを超えると剥離してしまうことが多いです。

セラコートであれば、600度を遥かに超える約1200度に耐える事が出来るので、バイクのマフラーには最適な塗装、コーティングであります。

今回は、エンブレムを残したいとのオーナー様のご意向でしたので、エンブレム部分はマスキングし、ステンレスの質感を残しました。

Kawasaki KSR-Ⅱ KSR80 レストア⑥ トップブリッチ セラコート

トップブリッチは鋳造で制作されております。このアルミ鋳造という方法で制作された製品には、巣穴やピンホールと呼ばれている気泡が内部に存在しています。

この巣穴が、塗装には非常に影響があります。AWANOコーティングが得意とする焼き付け塗装は、150度~200度での焼き付け温度です。

鋳物の巣穴の中には空気が入っています。空気は温度が上昇することにより、膨張します(25度~200度の上昇で1.6倍程度)。

内部で密封されている箇所は大丈夫なのですが、表面に気泡の一部が露出している箇所は焼き付け時の加熱により空気が吹き出します。

塗装工程の後に焼き付け工程なので、塗膜の下から空気が押し上げて塗装表面が発泡してしまいます。特にパウダーコーティング(粉体塗装)の場合発泡が目立ちます。(プライマー処理でもすべては防げない)

AWANOコーティングでは、鋳物部品の場合、セラコートをお勧めしております。

大きな理由は2点あります。

1.粉体塗装に比べ発泡が少なく美観性に優れています。(液体であるセラコートは巣穴内部にもある程度、充填される。又は硬化温度が低いため巣穴に蓋をし密封するため)

2.粉体塗装は膜厚が厚い為、鋳肌が埋まってしまい、のっぺりとした質感になり、本来の質感が失われ安っぽく見える場合があります。セラコートは膜厚が薄いため、鋳肌を埋めずにその質感を表現することが可能です。

どのような部品にどのような表面処理が必要なのか、目的、用途に応じて使い分けることが重要だと思います。 特にオートバイや自動車の部品は、部位によって求められる性能が違ってくるので、その構造、特性を考え選定していく必要があると考えております。

 

Kawasaki KSR-Ⅱ KSR80 レストア⑤ ハブ塗装 パウダーコーティング(粉体塗装)リンクル

 KSR-Ⅱのホイールは、リムとハブが分割される2ピース構造になっています。

こちらのパーツも他と同様アルミの腐食が発生しております。

車両に装着した場合、手の届かない箇所が多く手入れもしにくい箇所です。なおかつ、チェーンオイルなどの溶剤、路面からのピッチやタール、ブレーキからの鉄粉の付着など、バイクの部品の中でも過酷な条件にさらされています。

前回結露による、錆びの発生についてふれましたが、他にも錆びや腐食を進行させる原因があります。

その原因は、汚れ にあると考えております。

通常の走行では、様々な汚れが車両に付着します。この時、汚れの粒子が水分を含みやすい状態になっていると想定されます。スポンジのような構造を想像すると良いかもしれません。

先日、説明した結露の現象で表面に水分が付着します。表面が綺麗な状態と汚れた状態では、汚れた状態の方が水分が蒸発しにくいです。スポンジに含ました水分がなかなか乾かないのと同じです。

汚れた表面に水分が付着すると、毛細管現象という水の表面張力の影響で起こる現象によって、より広範囲へ水分がまとわりつきます。

その様な状態で、空気中の酸素が触れる事により金属は酸化し錆びを発生します。

やはり、車両の状態は汚れが付着していない綺麗な状態を保つ事が重要であると考えます。走行後はしっかりと汚れを落とし愛車を永く維持しましょう。

 

話が反れましたが、サンドブラスト後マスキング作業にかかります。

AWANOコーティングでは、各当たり面は絶対にブラストを当てません。メーカーの削りだし面をそのまま残します。

他店で施工された、パウダーコーティング(粉体塗装)でも良くあることなのですが、当たり面にブラストが当たっていることが見受けられます。これは、AWANOコーティングでは、あまり好ましくないと考えてています。 理由は以下の事からです。二つあります。

一つ目として サンドブラストにより、ミクロン単位ではありますが、表面が削れメーカーが設計した寸法を狂わせるからです。更に平坦性も狂う可能性があります。

特にディスクの当たり面、キャリパーの当たり面は、ミクロン単位での精密な加工が施されていると考えております。

過去に経験したことですが、お客様からの相談で、ブレーキが周期的に引きずるとの事でした。目視ではディスクやホイールの歪は確認出来なかったので、一度ディスクローターを取り外し、規定トルクにて締めなおしました。

すると、ぴたりと引きずりの減少は出なくなりました。原因はおそらくディスクローターの締め付けが均等なトルクで締め付けられていなかったからでしょう。

少しのトルクの違いで動作に影響を与える事を実感する出来事でした。

 

二つ目としては、ブラストが当たることにより表面積が大きくなり、前述した毛細管現象が起こりやすい状態になり、金属の腐食を促進してしまうからです。

以上の理由から、AWANOコーティングでは、部品の当たり面には、指定がない限りサンドブラストを当てません。

 

 

今回、ハブはリンクルブラック(結晶塗装)を選択しました。つでに腐食の激しかった、ナットも塗装しました。

ナット関係は塗膜の厚いパウダーコーティングを施工すると工具が入らなくなる場合があります。施工を検討の際はご相談下さい。

次回は、トップブリッチのセラコートをご紹介させて頂く予定です。