トップブリッチは鋳造で制作されております。このアルミ鋳造という方法で制作された製品には、巣穴やピンホールと呼ばれている気泡が内部に存在しています。
この巣穴が、塗装には非常に影響があります。AWANOコーティングが得意とする焼き付け塗装は、150度~200度での焼き付け温度です。
鋳物の巣穴の中には空気が入っています。空気は温度が上昇することにより、膨張します(25度~200度の上昇で1.6倍程度)。
内部で密封されている箇所は大丈夫なのですが、表面に気泡の一部が露出している箇所は焼き付け時の加熱により空気が吹き出します。
塗装工程の後に焼き付け工程なので、塗膜の下から空気が押し上げて塗装表面が発泡してしまいます。特にパウダーコーティング(粉体塗装)の場合発泡が目立ちます。(プライマー処理でもすべては防げない)
AWANOコーティングでは、鋳物部品の場合、セラコートをお勧めしております。
大きな理由は2点あります。
1.粉体塗装に比べ発泡が少なく美観性に優れています。(液体であるセラコートは巣穴内部にもある程度、充填される。又は硬化温度が低いため巣穴に蓋をし密封するため)
2.粉体塗装は膜厚が厚い為、鋳肌が埋まってしまい、のっぺりとした質感になり、本来の質感が失われ安っぽく見える場合があります。セラコートは膜厚が薄いため、鋳肌を埋めずにその質感を表現することが可能です。
どのような部品にどのような表面処理が必要なのか、目的、用途に応じて使い分けることが重要だと思います。 特にオートバイや自動車の部品は、部位によって求められる性能が違ってくるので、その構造、特性を考え選定していく必要があると考えております。
Kawasaki KSR-Ⅱ KSR80 レストア⑥ トップブリッチ セラコート2017年9月18日
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