パウダーコーティング(粉体塗装)の仕事をさせて頂いていると、塗装施工前と施工後の劇的な変化に対してお客様に喜んで頂く事にとてもやりがいを感じております。
写真のように腐食した製品でも新品のように蘇らせることが可能です。
ここまで激しい腐食は、海辺や塩化カルシウムなどの塩分の影響を受けている場合が多いです。保管されていた環境により大きく腐食状態が異なります。
ツーリング等で海辺や塩化カルシウムが撒かれた道路を走行した場合は出来るだけ早く水で洗い流すことで、腐食を防ぐ事が出来ます。
クランクケースカバーの再生のご依頼です。
純正のクランクケースのバフ仕上げは、ロボットによる自動化が近年進むなかでも、人の手により一つ一つバフ職人によって丁寧に仕上げられています。形状による力加減やバフの当て方は仕上がった製品はロボットには真似出来ないものであり、仕上がった製品は一つ一つ違い味のある物であります。
バフ仕上げの表面保護として、クリアー塗装が施されていますが、経年劣化によりクリア層が剥がれてアルミ素地が露出すると腐食はどんどん進行していきます。
かなり腐食が進行した状態でも、新品の様に再生させることが可能です。今回の施工は、純正に近くするため鏡面までは進めずあえてバフ目が残るように施工しています。しっとりとした質感は純正仕上げそのものです。仕上げにウレタンクリアーを施工しアルミ素地を腐食から保護します。
立ちこけ等でガリ傷があっても多少であれば研磨により分からなくすることが可能です。
グロム用のオイルクーラーへのセラコート施工です。
オイルクーラーやラジエターへの塗装のお問い合わせをよく頂きます。近年のバイクは、コストダウンの関係か無塗装の物も見かけます。
社外品のオイルクーラーは写真の様にレッドやブルーのアルマイトが施工されておりカスタム感が出て良いですが、最近はブラックなど暗い色で施工して欲しいという要望が増えてきました。
オイルクーラーへの塗装には、膜厚の薄いセラコートやガンコートをお勧めしております。パウダーコーティングでも塗装出来ない事はないですが、冷却目的のパーツであるオイルクーラーやラジエターには、厚い膜厚は性能を落とす原因になります。
セラコート、ガンコートは放熱性をもった専用の塗料も存在します。レース等の過酷な状況で効果を発揮出来るかもしれません。
下地処理として、サンドブラストを施工します。 オイルラインへのメディアの進入、フィンの変形などがないように細心の注意を払います。
今回は、メッシュのオイルホースにもセラコートを施工しました。メッシュ部分にも難なく密着しており、ホースを可動させても剥がれることはありませんでした。