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施工事例

MVアグスタ|MV Agusta F4 フレーム パウダーコート施工(粉体塗装)

MVアグスタ1738 Astatic Redパウダー(粉体塗装)フレーム

MV Agusta(エムブイ・アグスタ)のF4シリーズは、イタリアを代表するスーパースポーツモデルであり、直列4気筒エンジンを搭載した高性能車として知られている。
その設計を手がけたのは、デザイナーのマッシモ・タンブリーニ。F4は誕生から20年以上を経た今でも、その造形と完成度の高さが評価され続けている。

F4の特徴的な構造の一つが、鋼管を三角形状に組み合わせたトラスフレーム構造である。各パイプが引張・圧縮の力を分担し、曲げ応力を最小限に抑えることで、剛性と軽量化を高次元で両立している。この設計思想は、ドゥカティなどヨーロッパメーカーにも共通しており、機能と造形を融合させた構造美として高く評価されている。

トラス構造フレームは、その美しい造形と高い剛性で知られる一方、製造だけでなく塗装においても非常に高い難易度を伴う。特に溶剤塗装(液体塗装)の場合、手前のパイプを塗布した際に発生するオーバーミストが背後に位置するパイプへ付着し、乾燥する過程で塗装肌にザラつきやムラを生じさせることがある。

これに対し、**パウダーコート(粉体塗装)**は静電気の力で粉体塗料を帯電・吸着させる方式であり、スプレーガンでは届きにくい交差部や奥まった箇所にも均一に塗料を付着させることができる。その後、乾燥炉で塗膜全体を均一に融解・硬化させる工程を経ることで、溶剤塗装で発生しやすいオーバーミストの付着や膜厚ムラによる塗装肌の粗れを抑え、滑らかで均質な塗膜表面を形成することが可能となる。

パウダーコートによって形成される塗膜は、液体塗装に比べて厚みがあり、耐衝撃性・防錆性・耐候性に優れている。走行中の飛び石や工具接触による損傷を効果的に抑え、長期にわたってフレームを保護することができる。このように、トラス構造をはじめとする複雑形状のフレームやパーツにおいて、パウダーコートは最も合理的かつ信頼性の高い塗装方式といえる。

MV Agusta F4のフレームは、単なる構造体ではなく、造形そのものがデザインとして機能する存在である。パウダーコートによって形成された滑らかな塗膜と深みのある光沢は、その立体的な造形美を一層際立たせ、長期にわたり美観と機能性を両立する仕上がりとなった。

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