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施工事例

カワサキ|KAWASAKI Z1 ショート管 マフラー セラコート施工(耐熱塗装)

カワサキグレーシャブラックZ1セラコートマフラー

施工したマフラーは未使用ではあったが、塗装が完全に硬化しておらず、一部が溶剤によって溶けているような状態だった。通常、耐熱塗装は焼き付け処理を行うことで硬化し、耐溶剤性や密着性などの性能を発揮する。しかし、焼き付けが行われていない、または不十分な場合、これらの性能が十分に発揮されず、塗装剥離や錆などの腐食が進む原因となる。

マフラーは高温環境にさらされるため、錆が特に進行しやすい部品だ。一度錆が発生すると、金属深部へと進行し、深い層に達した錆は表面の処理だけでは完全に取り除けない。内部に残った錆は電気化学反応によって活性化し、再び腐食が始まることが多い。この現象は、繰り返し熱にさらされるマフラーで顕著に見られる。

セラコートのような耐熱塗装を施工する際は、新品状態で錆が発生していない状態は理想的である。セラコートは優れた耐熱性を備え、金属表面を酸素や湿気から保護することで、錆の発生を効果的に防ぐ。また、耐溶剤性や密着性に優れ、長期間にわたる美観と性能を維持することができる。

既に錆が発生している場合は、まずサンドブラストや化学的手法で錆を完全に除去する必要がある。その後、防錆効果のある耐熱下地処理剤を使用し、その上からセラコートを施工するのが適切だ。この下地塗装を施工することにより、マフラーの錆の再発を抑え、高温環境でも長くその性能を維持することが可能となる。


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